防汚試験の前身
現在では、防汚試験はJIS1919に規格化されていますが、その前身は、ある企業の社内法でした。その時代にこの試験をしたことがあります。
空気清浄器用に規格化された「人工のほこり」を入手し、それを、生地と一緒に大きなビニール袋に入れて、両手に持って、規定回数まで振り続けます。作業は、大変でした。(体力勝負! 多分、人によって袋に与える運動の量が違うのでないかと思います)
別の規格だと、その袋の口を縛り、ICI型ピリング試験の箱に入れ、一定時間回転させるものがありました。これなら運動の量は安定しそうです。そして、この方法がJISに取り入れられています。
これらの作業後、生地を取り出し、汚染の程度をグレースケールで評価し、等級付けします。これが、「汚れにくさ」の評価となります。
さらにその生地を洗濯し、どのくらい汚れが除去できたかを再度、グレースケールで評価し、等級付けします。これが、「付いた汚れの落ちやすさ」の評価となります。
私の行ったケースでは、洗剤の洗浄力が優秀なせいか、防汚加工していてもいなくてもよく汚れが落ち、洗濯後はどのサンプルもきれいになったことがあります。
「防汚加工」についてはここもご覧ください。
初稿2017/04/11 改正2020/08/02